■ 2/4 11:15-12:00 【開発プロセス】Enterprise Unified Process入門



●[プレゼンター]Scott W. Ambler
●[説明]ラショナル統一プロセス(RUP)は
きっちりと定義されたソフトウェア開発プロセスであり、
適切に適用されればソフトウェア開発のやり方を劇的に改善することができる。
しかしながら、
IT部門は
ソフトウェア開発だけに対処するだけではすまない。
戦略的な再利用管理、
エンタープライズビジネスモデリング
エンタープライズアーキテクチャ
ポートフォリオ管理、
人材管理、
エンタープライズ・アドミニストレーション、
ソフトウェアプロセス改善(SPI)などの
システム横断的な問題に対処することが求められるのだ。
さらに、
運用、
サポート、
さらには引退という
包括的なソフトウェアのライフサイクルに対処することも求められる。
エンタープライズ統一プロセス(EUP)は、
RUPを拡張することにより、
このような大企業が直面する
諸問題に対応するものである。
本講演では、
RUPを概念し、
真のITプロセスとなるために、
EUPではRUPがどのように拡張されているかについて説明する。


●[話を聞いてみて]


ここでもまた再利用(Re-use)というキーワードが登場する。
情報システムが再利用できない設計であったために、再利用できずに再構築され
続けてきたことに対する反省があり、Rationalがソリューションを提供しようと
している。


企業内の開発をシステム開発のみに着目するのではなく、
企業内に情報システムの必要性が芽生えてから、そのシステムが稼動し、re-use
され、廃止されるまでを
トータルに管理しようとしている。
社内情報システム資産の再利用と開発プロセスの管理をパッケージソフトの中で
行えるというのは大変魅力がある(ので資本のある企業はこぞって導入している)。


●[セッション記録]
RUPはデファクトスタンダードだ。
EUPよりもまずRUPを知ること。
個々(RUP)がうまくいかなければ、全体(EUP)もうまくいくはずが無いからだ。
一つのベンダーに依存しないこと。「Go shopping」してくれ。
ソフトの画面を見せながら、ポートフォリオマネージメントなど割と具体的に説明。
Reuse->ビジネスモデリング->ポートフォリオマネージメント->人材管理->アド
ミニストレーション->ソフトウェアプロセス改善->運用->サポート->リタイア
と順を追って説明。
実際にRationalスイートを使ったことが無い人でも十分理解できる内容だった。


●[参考資料]
ラショナル統一プロセス(RUP)とは?
http://www.atmarkit.co.jp/fjava/devs/process02/process02_1.html
RUPとは、
米国ラショナルソフトウェア社が
Booch、Rumbaugh、Jacobsonの3人(スリーアミーゴという愛称で親しまれていま
す)の
それぞれの手法に加えて、
自社で培われてきた経験をはじめとした業界におけるさまざまなプラクティスを
反映し、
オブジェクト指向
分析
設計にとどまらない
包括的な体系として構築したオブジェクト指向開発方法論です。
近年では、例えば
要求管理、
構成管理、
プロジェクト管理、
組み込みシステムなどの概念をも取り入れ、
最新版は「RUP 2002」となり、
Webやコンポーネント技術のみならず、
J2EEや.
NET、
アジャイルな開発方法など
最新の技術テーマにも対応したプロセスとなっています。