mixiの会員数
1月24日、SNSとmixiに関する2つの記事を読みました(つい先ほど)。
(最近日記の日付がめちゃくちゃになっている〜)
①「SNS,誰にどんなきっかけで招待された?」
http://slashdot.jp/article.pl?sid=05/01/21/0338249&topic=74
②「mixiの会員数が30万人を突破--SNSビジネスの基盤着々と進む」
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20080207,00.htm?ref=rss
昨年の暮れから僕も利用し始めました。
それで、思ったのですが、
SNSの会員が招待状を受け取った人のみという排他性、
またそれによるVIP会員のような優越感が、
このシステムを支えている大きな要因と思います。
そうだとすると、
会員数がこのまま増えつづけると、
排他性も優越感も維持出来ませんので、
NSの存在価値が無くなってしまうことが予想されます。
例えば大ヒットした映画、
「千と千尋の神隠し」の観客動員数2340万人と同じくらいの会員数がmixiにいたらどうでしょうか?
http://www.asahi-net.or.jp/~hn7y-mur/chihiro2/20020603.htm
おじいちゃん、おばあちゃん、
とんでもなく世事に疎い人意外は知ってるよ、
というレベルですね。
そのくらいの人数が一つのSNSに巻き込まれてしまえば
もう排他性も優越感も維持できないでしょう。
あるいは、
mixiの会員数が紅白歌合戦を観た人と同じくらいいたらどうでしょうか?
大晦日の「紅白」視聴率は39.3%。
日本の人口が1億2761万人なので、
5015万人が観ていた計算になります。
http://www.asahi.com/culture/update/0102/005.html
そこまで多くの人たちが巻き込まれてしまうというのは
宗教性とか洗脳とかされていて、
「もう何も考えなくてもついうっかりそのサービスを受けてしまう」
というレベルまでいかないとありえないと思います。
ですから、
もっとも成功した場合における会員数の限界が5000万人くらいと言えるかもしれませんね。。。
この千と千尋の約2500万人と、紅白の約5000万人という数字を使います。(歯切れがいいし、とても示唆的なので)
ここでは、国内のサービスを消費する人数の飽和点と仮定します。
2500万人はお金を払ってサービスを受ける能動的な消費者数の上限。
5000万人は有料無料を問わずサービスを受ける受動的な消費者数の上限。
とします。
ではmixiは何ヵ月後にその位の会員数になるかを、単純に、
過去3ヶ月の前月比会員増加倍率が約1.3倍なので、今後も1.3づつ会員が増加していくと仮定して予測します。
#!/usr/local/bin/perl #1月現在の会員数 $kaiin_suu=257000; #会員が増えていく月ごとの倍率 $bairitsu=1.3; #会員数の上限 $limit=50150000; #月の初期値 $month=1; while($kaiin_suu<$limit){ $kaiin_suu=$kaiin_suu*$bairitsu; print "mixiの会員数:$month月後、$kaiin_suu人\n"; $month=$month+1; }
実行結果
mixiの会員数:1月後、334100人
mixiの会員数:2月後、434330人
mixiの会員数:3月後、564629人
mixiの会員数:4月後、734017.7人
mixiの会員数:5月後、954223.01人
mixiの会員数:6月後、1240489.913人
mixiの会員数:7月後、1612636.8869人
mixiの会員数:8月後、2096427.95297人
mixiの会員数:9月後、2725356.338861人
mixiの会員数:10月後、3542963.2405193人
mixiの会員数:11月後、4605852.21267509人
mixiの会員数:12月後、5987607.87647762人
mixiの会員数:13月後、7783890.23942091人
mixiの会員数:14月後、10119057.3112472人
mixiの会員数:15月後、13154774.5046213人
mixiの会員数:16月後、17101206.8560077人
mixiの会員数:17月後、22231568.9128101人
mixiの会員数:18月後、28901039.5866531人
mixiの会員数:19月後、37571351.462649人
mixiの会員数:20月後、48842756.9014437人
mixiの会員数:21月後、63495583.9718768人
実行結果終わり
18ヶ月後には千と千尋の動員数を抜き、21ヶ月後には紅白見た人を抜く計算です。
2年もかからないことになります。
実際には国内のネット人口自体が7000万人弱なので、
1.3倍づつ増加することは難しいものと考えられますが。。。
http://www.iajapan.org/iwp/
今後の動向予測〜SNSはこれからどこに行くか。
シナリオ①mixiのサイト内により排他性の高いサービスを作る。
例えば、
「身分証明書や現住所の確認などした人のみに日記を公開する」
といったよりセキュリティをきつくしたオプションが登場すれば、
会員数が増えて価値の薄くなったmixiの中で、
従来の排他性を維持できる。
シナリオ②より排他性の高いサイトに移行する。
こちらの方が現実性がありえそうです。
この手のサイトはブランドイメージが大切です。
最初のイメージはサイトの画面にお金をかけさえすれば勝ったも同然なのですが、
仮にもしmixiの会員同士で重大な犯罪など起こってしまえば、
その直後から現住所確認など行っても、相当会員流出すると思われます。
マイクロソフトや富士通のような大手資本がやっているサービスではないので、
事件報道に圧力を掛けるのも困難ではないかと思われます。
以上のことから、
一番あり得るのは、
今後2年以内にmixiでも(たぶんgreeでもない)、
より排他性の高いSNSサービスが台頭するというパターンではないかと思うのですがどうでしょう?
結論。技術者は、認証技術、暗号化、などセキュリティ技術全般に精通しておこう!