未来のいつか/hyoshiokの日記

未来のいつか/hyoshiokの日記 人材流動性について。
http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok/20050224#p1
とても恐縮だけど、思わず僕もコメントしたくなる。。。




トヨタとか松下がなぜあのように競争力があるのか、それは必ずしも報酬が高ければモチベーションが上がるわけではないということなのかなと、読んでいて思いました。

報酬を上げれば上げるほど労働者のモチベーションは下がっていくという実験結果もあると最近本で読みました。実験は以下のようなものでした。

パズルと被験者を用意します。
最初は無報酬でパズルを解かせていたところ、「これは面白い!」といって
時間外でも夢中になるそうです。でも、「パズルを1つ解くごとに幾ら」というように報酬を与えると、とたんに必要以上にパズルを解くことを止めて、時間外はほかの事をするようになるそうです。さらに報酬を上げるとよりモチベーションは下がるのだそうです。(最近読んだ本に書いてあったのですが、タイトル失念しました。すみません)

海の向こうのやり方をみていますと、
人材を流動的にして、
プレーヤーは自らの持っているスキルを磨くためにベストを尽くす、
企業側はどれだけプレーヤーにいい条件を提供できるかベストを尽くす、
そして、プレーヤーの報酬もオークションのように自由競争のもとで算定されるというシステムになっているように見えます。

もしパズルの実験が企業にも当てはまるのなら、
そこで与えているものが報酬ではなく、例えば優れた開発環境ですとか、仕事の面白さそのものであれば、モチベーション落ちないと考えられます。

プレーヤーの賃金は外資のようにUPさせない代りにプロジェクトの面白さとか環境のみ与えているのが日本企業だと思います。
あるいは、大して何も与えていなくても少なくとも、賃金を上げずにパズルを解く意欲を損なわない仕組みになっているのが競争力の高い日本企業じゃないでしょうか(笑)。。

しかも優秀な社員の人件費を落として、企業の競争力維持のために使っているので2重に強みとなります。

ということは、たとえ人材が流動的であっても、その競争の対価が賃金でなく、モチベーションをさらに高めるものであれば、従来の欧米式でも、日本式でもないより強力なシステムになるんじゃないかなと思いました。