2/3 16:45-18:30 【オープンソース】なぜ「オープンソース」でうまくいくのか?――後編:まつもとゆきひろが語る「オープンソース的開発手法の現実」



まつもとさんが「途中テンション下がっちゃってどうしたのかな、眠いのかな?」と思いきや、誰がどれくらいRuby-Devに貢献しているか調べるスクリプトを書いていたようです。こちらの方がリンクを貼ってくれています↓
http://d.hatena.ne.jp/oooooooo/20050203


■備忘録(トリビアばかり)

結婚している。(ヘェー)
実はこう見えても39歳だ。(ヘェーヘェー)
子供が4人いる。(ヘェーヘェーヘェーヘェー) ←なんとなく女の子多そう。
高校生の時から新しい言語を作ってやろうと思っていた。(ヘェーヘェー)
大学の卒研ですでに一つ言語を作っていた。がしかし、それはRubyでは無かった。(ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー)
敬虔なクリスチャンである。(ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー)
大学卒業後入社した会社がバブル崩壊の煽りを受けてあまりにも暇なため、こっそりRubyを作り始めた不良社員であった。(ヘェー)
まつもとさんの誕生石も実はルビーだった(ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー)

おっとぉ?ここで天の声が聞こえて来た!

まつもとさん『私の誕生石はダイアモンドです(Rubyは同僚の誕生石)。』

おぉぉぉ、失礼しました!!どうもありがとうございますm()m



■まつもっさん語録(メイン)

「世の中には2種類のプログラマーがいる。より深く潜って行くプログラマーと、上に留まるプログラマーである。より深く潜って行くプログラマーはライブラリを作らずにはいられない。LinusみたいにOSを作らずにはいられない。あるいは僕のように言語を作らずにはいられなくなるのだ。」


(どうしてRubyを作ったのか?という問いに対して。。。)
「ただやりたかったから、としか答えられないですね。」


(まつもとさんの勤めるネットワーク応用通信研究所はまつもとさんにRubyの開発をさせることでどういう利益を得ているのか?という問いに対して)
「うーん、それはちょっとわからないなあ(笑)」


ちなみに、
「規模が40人程度の僕の在籍しているような企業の場合、他社と同じことをしていては、埋没してしまいます。今の会社はオープンソースをキーテクノロジーとして考えています。このようなオープンソース専門の会社は全国で3,4社しかないでしょう。このキーテクノロジーを活かして競争力を高めるという方針です。事実、場合によっては他社よりも高い額で案件を受注出来ています。」
とのことです。


■最後に。僕がちょっと思ったこと。
キリスト教圏では隣人愛の発想があり、見ず知らずの人でも思いやりをもって接するという発想があるのに対し、日本人は親・兄弟・親戚以外には、比較的無関心という気質があるのだそうな。だから日本国内の場合、すぐ近所で虐待とかDVとかあっても、近所の人は無関心のまま放置され重大な事件となるケースが後を絶たないと。(前に読んだ本の受け売りでR)

メーリングリスト2chだと、あんなに醜いことを平気で書き殴れるような人も、ちょっと人と人の繋がりを意識させるSNSだとあそこまで、穏やかで建設的になってしまうのも、そういった日本人の特質が影響しているものと思っています。別にアメリカ好きでも何でもないけど、アメリカのメーリングリストはインターネット出来た当初から日本なんかよりもっともっと建設的で有益でした。

話を戻すと、オープンソースの魅力には2つの要素がある。
1.まず、技術を探求することによって、満たされる技術者が得る快感。
2.どこかの知らない誰かが自分の携わった技術を使うことで幸せになってくれるのだという充実感。そしてその喜びと表裏一体の関係にある自己顕示欲。

おそらく1と2、どちらかが欠けていたら、Linuxはここまで発展することは無かったと思う。

映画「タイタニック」から愛と勇気の2要素のうち、どちらかを取ってしまったら果たしてヒットしただろうか? というのと同じことでR。

社会現象とか大きなムーブメントを起こすものは必ず人間が欲するものを多面的に
満たしているものである。それらは決まって単一に欲求を満たすものではない。

そしてオープンソースについて考えてみる。

隣人愛の発想が乏しい僕たちの発想では、オープンソースが持っている重要な魅力の一つ、「見ず知らずの人を幸福にしてあげることによる充足感」というものを実感しにくい。そんなこと言い出したら、「お前気持ち悪いよ、なんか宗教がかってない?」ってことになって多分ハブられます(笑)それはオープンソースがこの国で普及していく上での大きな障壁になると思う。


■ではどうしたらよいのか?
僕にはわからないけど、こんなことをふと考えてみる。

みんなでキリスト教に改宗してみる。
。。。ありえねぇ。

世界中をSNS化する。
どこかの知らない人も実は自分の遠い親戚なんだよってことになれば、隣人愛関係なく血縁関係者に何かをしてあげるかのように、日本人がオープンソースコミュニティーに貢献し始める。
。。。もっとありえねぇ。
3仮想敵を作る。
そうしますと、仮想敵はマイクロソフトということになります。しかし、アメリカの配下にある日本ではありえねぇー訳です。
ですが、隣人愛が無い国でも、仮想敵を恣意的に作れるような国なら充分現実的です。
というわけで、北朝鮮と中国の方々、オープンソースをどんどん盛り上げていきましょう(笑)。。。ありえねぇー。いや既にありえているか。。。




ところでまつもっさん、結構男前でした。
時に寡黙、時に饒舌、頭脳聡明、それでいてピュアでステキなまつもっさん。
これからは時々観察するようにしよう。